テクノロジーと聴こえる音の違い
写真は、留学生の子達と作ったおはぎ!
このハーフタームは、せっせと留学生のために料理を作りつつも、音楽三昧!!
ショパンコンクールに始まり、長女のデビューアルバムのFirst Editのチェック、
そして、昨日までの2日間はパガニーニ国際コンクールの本選を聴いていました。
今回のパガニーニコンクールは、私達の知り合いが4人も本選に残っていたので、
応援&そして前回の思い出にも浸りつつ全員の演奏を見届けました。
前回も参加していたイタリア人のGiuseppe Gibboni 君!優勝おめでとうございます!
ショパンコンクールは、すごい人数だったので全員は聴けませんでしたが、
日本人を中心に、久々のショパンの音楽を毎日満喫しました。
こちらでは日本人も大活躍で、なんと反田恭平さんが2位、小林愛美さんが4位受賞!
日本人の2位受賞は、内田光子さん以来の快挙でした。
すばらしいですね!!優勝は、中国系カナダ人のBruce Liuさん!
最近では、テクノロジーの発達に伴い、世界のどこにいてもコンクールの演奏が
ライブストリームで楽しめるようになりました!!
今回のショパンコンクールは、予備予選から全演奏を配信!
コメントの量も半端なく、読めないくらいの速さで流れてました。
その位、世界から注目され、すごい盛り上がりを見せていたわけです。
演奏家にとっては、今まで以上のプレッシャーを感じる方がほとんどだと思います。
でも、これを多くの方に聴いてもらうチャンス!という考え方もできます。
ここから世界中にファンができたり、仕事のオファーがきたりする事も多いにあり得る訳です。
色んなバックグラウンドの方々の参加という面でも、話題の多かった今回のショパンコンクール。
新しい時代に入ったのを感じました。
私もちょうどタイムリーに、これからの新時代に特に必要とされる
『脳と心からのアプローチも取り入れた音楽教育』についてのプロジェクトを準備中なので、
そんな視点でも楽しませて頂きました。
あと、コンクールに実際に参加して毎回感じるのは、
実際の会場とライブストリーム上での、音や与える印象の違いです。
会場にもよりますが、会場でちょうど良いと思った演奏が、後で録画を見るとそうでもなかったり、
逆に、会場では少し足りない、と思った演奏が、録画だと色々細かく表現しているのが分かったり。
マイクは、演奏者の近くに置かれるので、ストリーム上ではより楽器の近くで鳴っている音に近く、
会場では、演奏者からある程度の距離を経て、会場での響きと共に聴こえてくる音になります。
座る位置によっても、音が変わってくるのはよくある事なんです。
音量、テンポ感、表現力も変わってくるので、全体の印象が変わり、それが審査結果に影響を及ぼすこともあります。
なので、審査員の評価と、ストリーミングで聴いている聴衆の評価に差が生まれてくることも当然あるわけです。
「会場では少しおとなしめの演奏で目立たないけど、録画で見ると表現豊かに聴こえている」
という経験を、娘達のコンクールでは何度か経験してきました。
また、他の方の演奏を、実際に会場と録画での演奏を両方聴くという体験から、
その会場の響き、審査員の座る位置での響きなどを踏まえての、テンポ感の調整、
どんなフレージング&表現だと伝わりやすいのか、ソロなのかオーケストラとの共演なのか、などなど
色んな条件に合わせて、音出しやリハーサルの時に判断して調整することの大切さも実感しています。
前回の次女のコンクールの際は、オーケストラとのリハーサルを私が審査員の席の辺りからビデオに撮り、
それを次女に見せて、二人で印象を話し合いました。
実際、弾いている本人は、弾きながら聴こえている音の印象と、
ビデオに収められている演奏が違って感じたりするので、
私が感じたリハーサルでの印象を伝える際に、実際にビデオがあると本人もすぐに分かります。
それを踏まえて、テンポ感、表現力、魅せ方を調整して、本番に望むということを試してみました。
ビデオを自分で見ることで、さらにステージ上でのイメージを膨らませることにも役立った気がします。
もちろん、それも実際に会場で聴く音とは少し違うということを、本人が認識している必要もあります。
そして今日!また、さらなる音の違いに悩まされることに!
冒頭に書いたように、長女のデビューアルバムの編集第1回目の音源が送られてきたのですが、
まず届いたのがMP3の音源。
それを、夫、長女、私がそれぞれの携帯とヘッドフォン、WiFiスピーカーで聴き、
気になる点などを、プロデューサーに伝え、話し合いが行われているのですが、
音のバランスや音量などについて、プロデューサー側やピアニストと意見が分かれ「あれ?」となり、
先ほど、遅れて届いたCDの音源を、CDプレーヤー&アンプ、そして良いスピーカーを通して
聴き直したわけです。
そして、正直びっくり!!
こんなにも音が違い、それだけでなくピアノとヴァイオリンのバランスの印象まで変わり、
さらには、音程などの細かいところが気になるか気にならないか、まで違うとは。。。
私達は、最近はもっぱら携帯&ヘッドフォンで音楽を聴くことも多く、
今回のコンクール満喫ウィークだって、家事をしながらiPadで鑑賞していた訳ですが、
久々に、アンプとスピーカを通して、音を ”Serious Listening” してみてその差に唖然としたのです。
MP3に圧縮されていない音源を聴くと、音量やバランス、音の伸びや響きが素晴らしく
プロデューサーの方達の腕に納得!という感じなのですが、
MP3で聴くと、バランスがより気になったり、音量が足りないと感じたり、音程もより気になったりするのです。
同じ演奏でも!!です。
そして、音量を上げたり下げたりしても印象が変わるので、どう次の編集につなげていくのか?
あと、CDという形で音楽を買わない人が増えている今(CDプレーヤーが家にある人どのくらいいる?)
MP3での音源だけで聴く人も多いという事実も踏まえての編集が必要なのでは?と私達は思ったわけです。
かたや、CD全盛期に活躍された凄腕プロデューサーは、もちろんCDでの音をベースに編集し
iPodで聴くなんて!って方なので、今後どんな話し合いが行われていくのか?
そして、新時代のクラシックアルバムの実態はどうなのか?
私たちも分からない事だらけなので、これから学んでいこうと思っています。
どなたか、経験ある方いらっしゃったら教えて頂きたいです。
そんな、長女のデビューアルバムや日本公演のお知らせ、
音楽家、音楽を目指す方やサポートする方にも受けて頂きたい願望実現ノート術講座のお知らせ(11月開催予定)
今準備中の新しい脳力x音楽教育プロジェクトについても
またお知らせしていきたいと思っています。
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